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介護保険制度のこれから|改正ポイントと備え方

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高齢化が進む日本では、介護保険制度が私たちの生活にますます身近なものになっています
ご家族を介護する立場にある方にとっては、「制度がどう変わるのか?」「これから何に備えるべきか?」はとても気になるテーマではないでしょうか

この記事では、訪問看護ステーションで働く理学療法士としての視点から、最新の介護保険制度の改正ポイントと、今からできる備えについて、わかりやすくお伝えします

1. 介護保険制度とは?改めて知っておきたい基本

介護保険制度は、40歳以上の人が加入し、介護が必要になったときにサービスを受けられる社会保険制度です
市区町村が運営しており、要介護認定を受けることで、訪問介護・訪問看護・デイサービス・施設入所など、さまざまな支援を受けることができます

しかし、制度は固定されたものではなく、高齢者の増加や財政負担の増大にともなって、定期的に見直し・改正が行われています

2. 2024年・2025年の改正ポイントまとめ

ここでは、2024年〜2025年にかけて予定・検討されている改正内容をわかりやすく紹介します

● 要介護1・2の生活援助を市町村へ移行検討

軽度者(要介護1・2)に対する「生活援助」(掃除・買い物など)を、介護保険の対象から外し、市町村の独自事業に移行する動きがあります
支援の地域格差やサービスの質の低下が懸念されています

● 利用者負担割合の見直し

現在は1割〜3割負担ですが、今後は2割・3割の対象が拡大される可能性があり、特に中〜高所得層のご家庭では自己負担額が増える懸念があります

● ケアマネジャー相談の有料化

これまで無料で受けられたケアマネジャーの相談が、一部有料になる可能性があります
「気軽に相談できない」と感じる人も出てくるかもしれません

● 科学的介護(LIFE)の強化

LIFE(科学的介護情報システム)を使った介護評価が広がっています
データに基づいたリハビリやサービスが提供される一方で、現場への負担も課題となっています

3. 変わる利用者負担とサービス内容

今回の改正で最も影響が大きいのは、利用者負担の増加とサービス内容の変化です

  • サービスを受けるまでのハードルが上がる
  • 地域ごとの差が大きくなる
  • 「本当に必要な人」以外は切り捨てられる可能性も

ご家族が担う負担が今よりも増えることが予想されます
だからこそ、「制度をどう使うか」だけでなく、「制度に頼らない備え」が必要です

4. ご家族が今からできる3つの備え

① 制度の変化を正しく知る

制度改正のたびに、自分で確認するのは大変ですよね
信頼できるケアマネジャーや地域包括支援センターとつながっておくことが大切です

もちろん自分で調べてみることも素晴らしい取り組みだと思います
✅【おすすめ書籍】

図解があってわかりやすいです
文章だけの本はかなりわかりづらいので選ばないようにしましょう

② 自立支援の視点で関わる

「してあげる介護」から「一緒に取り組む介護」へ
たとえば、買い物や調理を少しでも一緒にやることで、生活リハビリになります

✅【理学療法士おすすめアイテム】

歩行と買い物の両立に便利です
「買い物は危ないから家で待ってて」と言わなくていい環境にしてあげましょう

③ 制度外の地域資源を知る

介護保険に該当しない軽度の困りごとには、地域ボランティアや民間サービスの力が有効です
普段から地域との関わりを持っておくことが、将来の安心につながります

市役所や近くの地域包括支援センターに相談するといろいろな社会資源を教えてくれます
行くのが面倒であれば、まずはお電話をしてみてください
近くの包括支援センターがわからないときは、
「○○市 包括支援センター」と検索してみてください
包括支援センターは高齢者の相談窓口です
どんどん活用しましょう!

5. 専門職から見た「在宅介護」の現実と制度のすき間

訪問リハビリに伺っていてよく感じるのは、「制度の範囲ではどうにもならない困りごと」が確実にあるということです

● 入浴拒否や清潔保持の困難

ヘルパーさんが来ても、お風呂には入らない

関係性が合わず、身体に触らせようとしない

というケースも多く、制度上のサービスが形骸化してしまうこともあります

お風呂に入るのが怖いと感じているのであればコチラの記事がおすすめ
高齢者の「お風呂問題」を解決!自宅で安心・安全に入浴するための工夫

● 夜間の排泄に関する不安

夜中に一人でトイレへ行けない

照明が暗くて転倒が怖い

など、制度での支援が届かない夜間の問題は非常に多いです

まず自分たちで何か対策をしたい人はコチラの記事がおすすめ
夜間のトイレ、どう対策すればいい?訪問リハの視点から解説

● 介護者の腰痛・ストレス・睡眠不足

介護を担うご家族の心身のケアは、制度ではほとんどカバーされていません
「介護者は自己責任」とされてしまうのが現実です

6. 制度だけに頼らない!“すき間”を埋める介護グッズ

状況(困りごと)おすすめ商品特徴と活用ポイント
入浴拒否・清潔維持からだ拭き用ウェットタオルお湯不要・しっかり拭ける・介護拒否がある方にも対応可
夜間の排泄・転倒不安ポータブルトイレ夜間にトイレまで行く不安を解消
介護者の腰痛対策【腰椎コシビシベルト】
抱え上げや体位変換時の負担軽減、腰をしっかり守る
精神的ストレスの軽減アロマディフューザー自律神経を整え、リラックスできる環境づくりに

7. まとめ|変化の時代に、正しく知って備える

介護保険制度は今、転換期を迎えています
ご家族が安心して介護を続けていくには、制度の変化に振り回されず、「自分たちの備え」を持つことが大切です

  • 制度の正しい理解
  • 自立支援の工夫
  • 家族を守るサポートグッズの活用

これらが、今後の介護生活をより安心できるものにしてくれるはずです

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ゆっくま
ゆっくま
訪問PT
はじめまして!訪問リハビリをしているゆっくまです。あなたが安心安楽にご自宅で介護ができるような有益な知識を発信しています。在宅でのリハビリを10年しているからこその知識をたくさんお伝えしていくので参考にしてください。
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