介護グッズ・福祉用具

ポータブルトイレを導入するタイミングと選び方

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~在宅介護を続ける家族と本人の負担を軽くするために~

はじめに

在宅介護をしていると、「トイレが間に合わない」「夜中に何度もトイレに起きる」など、排泄に関する悩みは多く聞かれます
特に足腰が弱ってきたり、認知症の影響でトイレの場所がわからなくなったりすると、「ポータブルトイレを使った方がいいのかな?」と迷うこともあるでしょう

今回は、訪問看護ステーション勤務の理学療法士の視点から、ポータブルトイレの導入タイミングと選び方をわかりやすく解説します

ポータブルトイレって、そもそもなに?

ポータブルトイレとは、ベッドのそばなどに置ける移動式の簡易トイレのことです
排泄時の移動負担を減らし、転倒予防や失禁対策にもつながる便利なアイテムです

主な特徴

  • 水洗不要のバケツ式
  • 脱臭・暖房機能付きモデルも
  • キャスター付きで移動可能なタイプも
  • 家具調デザインで室内になじみやすい

導入のタイミングはいつ?

① トイレまでの移動がつらくなってきた

移動中のふらつきや転倒が見られる場合は、ポータブルトイレの出番です
夜間の転倒予防にもなります

② 排泄回数が増え、介助の負担が大きくなった

「夜中に何度も起こされる」「トイレ介助に時間が取られる」といった状態では、ポータブルトイレがあると介護者の負担も軽減されます

③ 失禁が増えてきた

「トイレまで間に合わない」場面が増えてきたら、すぐそばにトイレがあるだけで安心感が変わります

ポータブルトイレの種類と選び方

① 椅子型・家具調タイプ

デザイン性が高く、介護感が少ないタイプです
初めて導入する方におすすめです

② キャスター付きタイプ

移動が簡単で、昼と夜の使用場所を変えたい人向け
軽量で使い勝手◎

③ 電動昇降機能付き

足腰が弱く立ち上がりが困難な方に
座面の高さが自動調整できるので、介助がしやすくなります

導入時の声かけの工夫

本人に抵抗感がある場合、無理に押し付けないことが大切です
以下のような声かけが有効です

  • 「夜中の移動が危ないから、念のため置こうね」
  • 「非常時用に置いておくと安心だよ」
  • 「疲れたときだけ使えばいいよ」

設置場所と注意点

  • ベッドの横に置いて動線を最小限に
  • 滑り防止マットを活用
  • 消臭対策と換気を忘れずに

介護保険の活用も忘れずに

ポータブルトイレは介護保険を利用して購入・レンタルできることがあります
ケアマネジャーに相談してみましょう

まとめ

ポータブルトイレは“自立を奪うもの”ではなく“生活を助ける道具”です
早めに導入することで、介護の負担を減らし、より安全で安心な在宅生活を支えることができます


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ゆっくま
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訪問PT
はじめまして!訪問リハビリをしているゆっくまです。あなたが安心安楽にご自宅で介護ができるような有益な知識を発信しています。在宅でのリハビリを10年しているからこその知識をたくさんお伝えしていくので参考にしてください。
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